モナコに来ました~!

知る人ぞ知るF1モナコ・グランプリの名物コーナー、ロウズヘアピンを眺めて乾杯!

at Rooftop on Fairmont Monte Carlo in MONACO

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場所:
フェアモント・モンテカルロ(Fairmont Monte-Carlo)

住所:
12 Av. des Spélugues, 98000 Monaco, Principauté de Monaco(モナコ公国)
地図

備考:
歴史と伝統ある、モータースポーツの世界3大レース(Triple Crown of Motorsport)と言えば、1911年創設のインディ500、1923年創設のル・マン24時間耐久レース、そして1929年創設のF1モナコグランプリ。

中でもレースウィークには世界中のセレブが集い、華やかなパーティが連日連夜開催され、街中が華やかな社交場となり盛り上がるF1モナコグランプリ。

そのF1モナコグランプリで特に有名な名物コーナーが、かつての「ロウズ・モンテカルロ(Loews Monte Carlo)」ホテルの前にあるコーナー、“ロウズヘアピン(The Lowes Hairpin)”です。


@formula1-data.com

現在はホテルの経営が変わって「フェアモント・モンテカルロ」になり、一応“フェアモント・ヘアピン”とも呼称されたりしておりますが、昔からのF1フリークをはじめ一般的にも“ロウズヘアピン”の名前が今でも揺るぎなく定着しております。

その“ロウズヘアピン”は、フルブレーキングして減速しないと曲がり切れないタイトなコーナーで、それゆえ車速がコース内で一番落ちるため、F1マシンやドライバーが良く見え、写真撮影にも最適。

なので、レースウィーク週末の“ロウズヘアピン”側のホテルの部屋は通常ルートでは予約できず、セレブ御用達プレミアム価格で永年確保されております。

さらに“ロウズヘアピン”を高所から見渡せるホテルのルーフトップの観覧席も同じくセレブ御用達になりますが、レースウィーク以外なら、庶民も心地好くリラックスできるプール&ルーフトップ・エリアです。

お約束でプールサイドにはバーもあるため、日常のロウズヘアピンを見下ろしながら気持ち好くビールを飲めます。

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さて、ここから先は長くなりますが、F1モナコグランプリのモンテカルロ市街地コースの普段の姿に興味がある人はどうぞ。

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F1モナコグランプリ(Monaco Grand Prix, 仏語:Grand Prix de Monaco)といえば、モナコ公国という世界でもバチカン市国の次に小さい国ではあるものの、所得税が無税ということで世界中のセレブの居住地になっている豪華な建物が建ち並ぶ市街地の公道を使って開催されるため、「モンテカルロ市街地コース」と呼ばれるコース周辺には、象徴的な建物や名所がたくさん。

特に街の中心に1863年から建つ“グラン・カジノ”とも呼ばれる「カジノ・デ・モンテカルロ(Casino de Monte-Carlo)」は、夜になると着飾った紳士淑女が出入りする豪華な宮殿造りの社交場となりますが、モナコ・グランプリではモンテカルロ市街地コースを彩る象徴とも言うべき景観のひとつ。

その名も“カジノコーナー”と呼ばれるモンテカルロ市街地コースの第4コーナーです。

2020年の中止の年をまたいで、カジノ前の車寄せとロータリー中央島の緑地が無くなり、グランプリのコーナー形状に合わせて歩行者広場(Casino Square)に改装されております。

それはさておき、現地に行くとわかりますが、カジノ・コーナーの外側方向の後背地は山になっており、

自然の地形からくる傾斜が、自然にコーナーのバンクになっているため、F1マシンが気持ち良さそうに高速でコーナーリングできるのも納得。

また、現地で納得したことのひとつ、右コーナーのカジノコーナーから次のコーナーのミラボーも右コーナーなのに、なぜそのまま外側を走り続けず途中で内側に入るのか、コース上に変なマウンドがあり削れば良いのにと思っていましたが、コースになる道路に高い山側から横道が合流していて“すりつけ”部分があるからということを発見。

長年の疑問が解けてスッキリ!

やはり映像だけではなく、現地に来て見ないと判らないことってあります。

カジノコーナーからミラボー方向に見た横道からのすりつけ。

ちなみに第5コーナー「ミラボー(Mirabeau)」とは、↑のコース道路の突き当たりに見える壁の様なのっぺり斜めの建物名称が「Le Mirabeau Building」だから。

その「ミラボー・ビルディング」前をほぼ180°ターンした先に、あのロウズヘアピンがあります。

とにかくコースのアップダウン、高低差の強烈度合いが現地で見て実感。

ホテル、フェアモント・モンテカルロ。

ロウズヘアピン周辺は、普段もレースコースさながらの雰囲気たっぷりで、興奮。

そして、ロウズヘアピンから第7コーナーへ!

第7コーナーを回って、

第8コーナーのポルティエ(Portie)!

ちなみに“ポルティエ”とは、この辺りのエリアをフランス語で“Le Portie(港)”と呼んでいることから。

まさに港、ここから海沿い区間に!

そしてトンネルへ!

実はこのトンネル、ロウズヘアピン前の「フェアモント・モンテカルロ」ホテルの下であること、やはり現地に来るまで知らなかった😅

また、トンネルは一般道ではあるものの、「フェアモント・モンテカルロ」ホテルの搬入口があったりで、なるほど。

そしてトンネル出口から、

2014年に建築されたモナコ・ヨットクラブ(Yacht Club de Monaco)横を抜けると、

視界が開けてモナコの街並みが遠望でき、気持ちイイ!

更に駆け下りて、ヌーベル・シケインへ!

ヌーベル・シケイン(Nouvelle Chicane)とは、1986年にそれまでの緩やかなシケインから、更にスピードを落とすために“新しく”レイアウトされたシケインなので、フランス語で“新しい”を意味する“Nouvelle”。

シケインから逆方向を見るとヨットクラブの建物からの下り傾斜が良くわかり、モナコ市街地コースでの最高速度から下りながらのフルブレーキングの映像が浮かびます。

なお、普段のヌーベル・シケインは花のプランターが置かれ、車両の通行は閉鎖されており、

歩行者天国と港を眺める素敵なカフェになっております。

ヌーベル・シケインから次のタバコ・コーナーまでは、道路というよりクルーザーが停泊する岸壁がコース。

続いてタバコ・コーナー(Tabac)と呼ばれる左コーナーの手前から車道が合流し、

次のプールサイド・シケインまでのレースコースは、

通常も港の道路として普通に車が走る道路です。

そしてプールサイド・シケインの手前側13と14コーナー。

ちなみにこのプール、高級クラブのセレブ御用達プールかと思っておりましたが、誰でも使える公共のプールでした。

次に来た際は、プールに入ってビールも良いですね。

プールサイド・シケインの奥側15コーナーと

16コーナー。

16コーナーから次のコーナーのラスカスまでは、右手にカフェやレストランが気持ち良さそうなテラスとともに並んであり、

その中にモナコの地ビールが飲める「Monaco Brewery(Brasserie de Monaco)」があることを後で知りました。
地図

次回リベンジ!

プールサイド・シケインからラスカス・コーナーへのコースは、レース時は岸壁側に観客スタンドが建てられるため、途中から普段のレストラン・テラス側に食い込んでいきます。

↑のグレーの舗装がコース、左側の茶色舗装がスタンドを建てるエリア。

さて、現地で発見のひとつ、ラスカス(La Rascasse)コーナー。

“ラスカス”というコーナーの呼び名は、私も無意識に使っていましたが、現地でコーナーの真ん中にあるレストランの名前が「LA RASCASSE(ラ・ラスカス)」というのを発見して、今更ながら納得。

絶好のロケーションに立地して眺めも素敵な2階テラスがありますが、営業は夕方から。

ここら辺りからクルーザー越しに見るモナコの街並み風景も素敵です。

そしてラスカスの立ち上がりから、

進行方向は、後背地の特徴ある山々とモナコ大公宮殿(Le Palais Princier de Monaco)の一部を見上げ、秀逸。

さて、次は最終コーナーですが、

その前にピットレーン入口。

最終コーナーは、普段は逆方向からの分岐点なので、レース進行方向からだと鋭角で逆バンクっぽいコーナー。

映像などを観ていて、またゲームとかでも曲がりづらいコーナーだと思っていたら、そういうことでした。

ちなみに最終コーナーには、レース開催時にはガードバリアで隠されてしまいますが、5度のワールドチャンピオンに輝いたファン・マヌエル・ファンジオ(Juan Manuel Fangio)の像があります。

ファンジオは、モナコグランプリでも2回優勝しており、生涯レース戦績が勝率47.1%という並ぶ者の無き偉大なドライバーですが、人柄の良さからも人々に愛され、この同じ像が母国アルゼンチンをはじめ世界中に6か所も設置されているそうです。

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そんな最終コーナーを立ち上がりホームストレート!

なお、日常のピットレーンエリアは、遊園地やバスケットコートなどのイベントスペースになっております。

そしてピットレーン出口。

普段のモナコの車道や沿道を見ると、移動可能なガードバリアやプランターなどの分離誘導が多く、モナコの街は本当にレースウィークの一週間のために、その以外の1年間における日常も、レース開催を念頭に道路行政も一体となって運営しているのが理解できます。

↑路面に設置されている分離帯もボルト式で取り外せるのを見て驚嘆とともに感心。

そんなこんなで第一コーナーのサンデボーテ(Sainte Dévote)。

↓この辺りの分離帯のプランターも移動可能なので撤去して、オーバーテイクできる第1コーナーの車幅を確保します。

↓ちなみにサンデボーテの内側には、モナコ・グランプリ第1回優勝者のウィリアム・グローバー=ウィリアムズ(William Grover-Williams)の銅像があり、また背景に見える高架橋の下に第1コーナーの名前の由来であるセント・デボーテ教会(Sainte Devote Church)があります。

さて、第1コーナーを曲がると、

“美しい海岸線を望む”という名が冠せられた斜度8.1°の登り坂ボー・リバージュ(Beau Rivage)を駆け上がる!

やはり現地に来ると傾斜を見た目でも実感、足でも実感。

ほとんど空へ向かって飛び立つかのごとく、登る!

F1マシンは軽々と駆け上がって見えますが、歩くと、ものすごい坂です。

ほぼ登りきって、

標高42mの最高地点!

フランスの作曲家の名を冠した左コーナー、マスネ (Massenet)。

マスネを回ると、ようやく一周してカジノ・デ・モンテカルロ(Casino de Monte-Carlo)!

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F1モナコグランプリのモンテカルロ市街地コースは、F1開催コースの中でも3.3kmと最も短く、途中に名所も多いので、観光がてら楽しくグランプリコースを歩ける稀有なコース。

モナコ観光は、フランスのニースからバスに乗れば1時間で行ける手軽なリゾートなので、ぜひ一度現地に行くことをオススメします。

ボー・リバージュを駆け上がったグランプリコース最高地点からの景色、ぜひ現地で味わってみてください!

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