ベルギービールの奥深さを実感するビール、

(現地で飲む)世界のビール vol.249

「Hoegaarden Grand Cru(ヒューガルデン・グランクリュ)」

世界的に美味しいと有名な「ヒューガルデン・ホワイト」を超越するビール、ワイン以外でもグランクリュ(特級畑産)があるなんて!

どう考えても美味しくない訳がない!

at Grand Place in Brussels, BELGIEN

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場所:
Le Roy d’Espagne
(ラ・ロイ・デ・エスパーニャ)

住所:
Grand Place 1, 1000 Bruxelles, ベルギー王国
Koninkrijk België(オランダ語)
Royaume de Belgique(フランス語)
Königreich Belgien(ドイツ語)
Kingdom of Belgium(英語)
地図

備考:
夏のベルギーブリュッセルの遅い日没(21:20)後、すっかり夜の帳(とばり)が下りたら、グランプラスの人混みの喧騒も解消して落ちついた大人の時間が訪れます。

まさに宝石箱をひっくり返したかのごとく綺羅びやかに輝くグランプラスの夜景。

ちなみに、ほとんどのお店が閉店する夜遅くまで営業しているビール好きに嬉しいお店が「ラ・ロイ・デ・エスパーニャ」。

「ラ・ロイ・デ・エスパーニャ」とは、“スペイン国王”と言う崇高な意味でありながら、ラテン系のノリで夜な夜なグランプラスで最後まで開店してベルギービールを世に問う粋な経営姿勢にとっても好感もてます。

ちなみに眺めが素敵なオープンテラスと異なり、店内に入った感想。

オブジェとして人形があちこち飾られておりますが、

天井から吊るされている人形が、首を吊られて処刑された死体の様で、ちょっとドキッとします。

それはともかく、ここのテラスからの眺めは秀逸です。

さて、そんなテラスで飲む冒頭の「ヒューガルデン・グランクリュ」は、ブリュッセル中心部から東へ40〜50km程度行ったヒューガルデン村(フガールデン)にて、1445年から白ビール(Wheat beer)を醸造している「ヒューガルデン醸造所」で1985年より醸造。

ワインの品質で表示される“特級畑産のブドウを使った最上級”という意味の“グランクリュ”とは少し違いますが、この「ヒューガルデン・グランクリュ」も、ヒューガルデンビールの“最上級”といった意味で、その名に相応しい特別に濃厚な芳香と味わい、云うなれば大麦麦芽や小麦や柑橘系のフルーティな香りと甘味とコクの大合奏とでも表現したい、複雑深遠で艶めかしいハーモニーが心地好い逸品です。

まさに夜のグランプラスの宝石箱をひっくり返したかのごとく綺羅びやかなゴシック建築に囲まれて、楽しみたいビールです。

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そんな素敵な夜のひとときにオススメしたいビールをもうひとつ。

(現地で飲む)世界のビール vol.250

「Duvel TRIPEL HOP CITRA」

ベルギーの方言で“悪魔”を意味する「デュベル」は、デュベル・モルトガット醸造所(Brouwerij Duvel Moortgat)が醸造。

前身のモルトガット醸造所は、1871年にヤン・レオナルド・モルトガット(Jan-Leonard Moortgat)氏により、ブリュッセルの20〜30km北部のブレーンドンク村に設立され、1918年に第一次世界大戦の勝利を祝って「ヴィクトリーエール」と名付けられたビールを発売したところ、友人から「悪魔的に美味いビールだ!」と言われたことにより「デュベル」に改名したという。

そんな「デュベル」ブランドで、2007年から毎年違った3種類のホップを使って醸造した「デュベル・トリプル・ホップ」シリーズ6種類を、2016年に人気投票してベストに選ばれたのが「デュベル・トリプル・ホップ・シトラ」で、普通の3倍のホップの苦味はもちろん、酸味のあるフルーティさに甘味のあるフルーティさを加えた、なんとも贅沢な味わいのビールです。

ちなみに、先の「ヒューガルデン・グランクリュ」はアルコール度数8.5°で、「デュベル・トリプル・ホップ・シトラ」はアルコール度数9.5°という高アルコールゆえ、ベルギービールの美味しさに酔いしれていると、そのまま飲み続けて酔いつぶれたい、という悪魔の誘惑に駆られますが、そんな夜はグランプラスの中でひときわ美しくそびえる市庁舎の尖塔に立つ、悪魔を退治した守護天使ミカエルを見上げ、自分の中の悪魔も退治する勇気をもらいましょう(⁠^⁠^⁠)

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