プラハに来たら、やっぱり朝からピルスナーウルケル!

夜は路上がテラスとなり、街全体がビアホールの様になるプラハの旧市街ですが、さすがに朝から表通りでビールを飲める店は希少なので、こんな店はとっても有難い(⁠^⁠^⁠)

at ADELE Restaurant Prague, Czech Republic

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場所:
アデル・レストラン&バー
(ADELE Restaurant & Bar)

住所:
Náměstí Republiky 6/6, Staré Město, 110 00 Praha-Praha 1, Česká republika(Czech Republic、チェコ共和国)
+420 224 222 890
地図

備考:
夜の盛り上がりがウソの様に、世界で一番ビールを飲むチェコ人も、さすがに朝からは飲まないよねぇ、という具合に街中は静かなものです。

とは言うものの、旅行者にとっては朝からピルスナーウルケルを飲みたいもの。

裏通りにはチラホラありますが、旅行者としてはチェコっぽい風景と一緒に飲みたいってことで、表通りで発見したのが「アデル・レストラン&バー」。

旧市街と新市街の境とでもいう様な共和国広場(Náměstí Republiky)に面した立地のホテル・キングスコートの1階。

Googleマップの店舗案内では11:30開店とか記載されておりますが、実際には8:30には皆さんモーニング食べてビール飲んでます。

そんな「アデル・レストラン&バー」での楽しみは、日の当たる明るいテラス飲みだけではなく、目の前を行き交う様々な形や塗装を施した路面電車のバラエティ豊かな眺め。

ちなみに視界に入って気になるピンク色の可愛い建物は、「パラディウム」という名のショッピングモールです。

なお、「アデル・レストラン&バー」があるホテル・キングスコートも格調高い外観のヨーロピアン建築物ですが、お隣にはアール・ヌーボー様式の建築物で有名なスメタナホール(市民会館:Municipal House)と火薬塔(The Powder Tower)と呼ばれるプラハ名物が並んで建っております。

スメタナホールは、正式名称は市民会館(Municipal House)というコンサートホールですが、チェコの音楽の祖と呼ばれる音楽家ベドルジハ・スメタナ(Bedřich Smetana、ドイツ語でフリードリヒ・スメタナ)に敬意を表して“スメタナホール”と呼ばれプラハ市民から親しまれております。

スメタナホールは、日本のドラマや映画「のだめカンタービレ」で舞台となったことで、日本人観光客からも観光スポットとして有名になりました。

外観も内観も素晴らしい建築物なので、「のだめカンタービレ」を知らずとも普通に一見の価値はあります。

ちなみにスメタナホールの1階にも路上テラスでビールを飲めますが、朝食は提供するもののアルコール提供は午前11時以降と言われました(⁠^⁠^⁠;)

また、隣に黒く煤けた様な外観で堂々と建つ“火薬塔”と呼ばれる塔状建築物は、1475年に竣工した後期ゴシック建築の塔で、当時はプラハ城へと続く王道の入口として、現存は旧市街への入口として、遠くからでも目立つ存在感を醸し出しております。

カレル橋の橋塔をモデルにしたため外観は良く似ており、完成当時は“ニュータワー”と呼ばれていたとのことですが、17世紀ごろに錬金術師の火薬倉庫兼研究室として使われたことから“火薬塔”と呼ばれる様になりました。

さて、そんなプラハ名物スメタナホールと火薬塔を背景に、今さらながら「ピルスナーウルケル」を紹介。

(現地で飲む)世界のビール vol.235

ピルスナーの元祖「Philsner Urquell」

ドイツ語で“Urquell”は“元祖”という意味なので、直訳すると“元祖ピルスナー”とでもいうズバリのネーミングです。

そんな「ピルスナーウルケル」の元祖は、チェコ西部ボヘミア地方にあるプルゼニ(Plzeň、ドイツ語:ピルゼン=Pilsen)で、1842年11月に誕生しました。

それまでのビールは、紀元前から上面発酵のエールビールが主流でしたが、19世紀初頭では1,000以上の醸造所が乱立して質の悪いビールが市場に氾濫していたため、プルゼニ市民たちが独自に美味しいビールを飲みたいという思いで「市民醸造所(Bürgerbrauerei、Burghers’Brewery)」を設立。

そこで、チェコ国内の原料にこだわり、モラビア産の大麦とザーツ産のホップ、そしてピルゼンのやわらかな軟水を使い、バイエルン人醸造家ヨーゼフ・グロール(Josef Groll)氏を招聘して、バイエルン式ラガー製法の下面発酵で色々醸造を繰り返し試したところ、偶然にも“透き通った黄金色に輝く”ビールが誕生したと言われております。

ピルゼン(Pilsen)生まれのビールなので、“ピルスナー(Philsner)”と名付けられ、1859年には「市民醸造所(バーガーズ醸造所、Burghers’Brewery)」は「Pilsner Bier」を商標として登録しましたが、商標を独占せずピルゼンで醸造されたラガービールは全て“ピルスナービール”と名乗っておりました。

その後ピルスナービールが氾濫したことにより、1898年に「ピルスナーウルケル(Plzeňský Prazdroj、Pilsner Urquel)」を商標登録。

それから現在まで「市民醸造所(Burghers’Brewery)」は国営化されたり、外国資本に買収されたりしましたが、創業以来180年、変わらない製法で「ピルスナーウルケル」を醸造し続けているという。

そんな「ピルスナーウルケル」は、グビグビ飲むのではなく、じっくり口の中で味わいながら飲むと、絶妙なバランスの香りとコクを楽しめる、ビール愛好家から高評価なのも納得の、とっても“旨い”ビールです。

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