
(現地で飲む)世界のビール vol.10
クラフト地ビールの原点「ANCHOR STEAM BEER」
約30年ぶりのサンフランシスコで、約30年ぶりの「アンカービール」、相変わらずの琥珀色の美しい液体に華やかな香りと味わい、旨い。
at SOMA Restaurant & Bar in San Francisco, USA
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場所:
SOMA Restaurant & Bar
住所:
85 5th St, San Francisco, CA 94103 United States of America アメリカ合衆国
+1 415-778-8500
地図
備考:
サンフランシスコのSOMA(ソーマー)エリアは、サウスオブマーケット(South of Market Street)の短縮形であり愛称。
アーティストの街としてオシャレなカフェなどがあるニューヨークのSOHO(South of Houston Street)に倣って呼び始めたという、しかしこちらは夜な夜なバーやナイトクラブで盛り上がるエリア。
そんなエリアの一角にあるバーが「SOMA Restaurant & Bar」。

「The Pickwick Hotel San Francisco」の1階にあるレストランバーですが、ホテルのレストラン的な敷居の高さはなく、ただ普通の路面店のバーという気軽さで入れるレストランです。
夕食時はお客さんも多く、ファミリーレストラン的な喧騒も避けられない場合がありますが、夜も更けた大人の時間になると静かに落ち着いたバータイムになります。
SOMAエリアもご多分に漏れず、サンフランシスコ名物の路上にたむろするホームレスが多いエリアではありますが、SOMAエリアの目抜き通りミッション・ストリート(Mission Street)沿いなので、あくまでも自己責任ですが、夜更けでも少しは安心して飲み歩けるでしょう。
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さてクラフト地ビールの先駆け的な存在である「アンカー・スチーム・ビール(ANCHOR STEAM BEER)」は、19世紀の中頃ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコで、金を堀り当てて一攫千金する確率よりも、その夢見る採掘者たちを相手に商売した方が確実に儲かるとの先見の明があったドイツ人のビール醸造技術者ゴットリーブ・ブレクル(Gottlieb Brekle)氏が、1854年に醸造所を造ったことに始まります。
ドイツとは違い、温暖なカルフォルニアの冷蔵技術もない環境の中で、低温発酵のラガー酵母を発酵させるため日夜試行錯誤を繰り返した末にたどり着いたのが、エール酵母を使う高温で上面発酵を採り入れたカルフォルニア独自のラガービール醸造技術。
エールビールの様な香り豊かで味わい深さと、ラガービールの様なスッキリ喉越しが特徴です。
ちなみに発酵時のタンクから出る湯気や水蒸気だとか、栓を抜いた時にあふれる炭酸ガスが“スチーム”の名前の由来だとか諸説あります。
個人的には霧のサンフランシスコをイメージしたビールなので“スチーム”と名付けられた、とかいったネーミング由来の方がロマンチックで好きなんですけどね。
そんなカルフォルニア独自のビール醸造技術を元に1896年「アンカー・ブルーイング・カンパニー(Anchor Brewing Company)」と社名を変更。
その後、経営危機に陥った同社を私財をなげうって買収し、再建させたのがクラフトビールの伝説的な立役者フリッツ・メイタッグ(Fritz Maytag)氏で、現在も同社はSOMAエリアの南に本社を構えております。
現在サンフランシスコのSOMAエリアを中心としたベイエリアにおいて、30を超すクラフトビール醸造所が切磋琢磨しており、クラフトビールの聖地とされているのは、ひとえに「アンカー・ブルーイング・カンパニー」が道を切り開いた功績だと言えます。
それにしても世界中広範囲にいくつもある、船の錨マークを付けた“アンカービール”の発祥は、偶然かどれも海洋国家ではないドイツ人が関わっているという不思議、まさか起源はひとつだったとか証明できたら世界ビール史的な大発見?
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